痛みの伝わり方と硬膜外麻酔のしくみ痛みの感じ方のしくみまずは痛みの感じ方について確認します。 人間の体には脳があり、そこから脊髄という神経の集まりが出ています。 この脊髄からさらに神経が枝分かれし、全身の感覚や運動を支配しています。 痛みがあると、その痛みの信号は神経を通って脊髄に伝わります。 その信号が脊髄から脳に伝わることで、私たちは「痛い」と感じます。 脳と脊髄を守る構造脳と脊髄は、髄液という液体の中に浮かんでいます。 この髄液は、硬膜という丈夫な膜で包まれています。 硬膜外麻酔の仕組み硬膜外麻酔では、この硬膜の外側に、カテーテルという非常に細い管を挿入します。 カテーテルは、ストローのように中央が空洞になっている構造です。 そのため、反対側の端から局所麻酔薬を注入すると、硬膜の外に薬剤が届きます。 そして、痛みの刺激が神経を通ってきたとしても、この麻酔薬が痛みの信号をブロックしてくれます。 このようにして、非常に強力な痛み止めとして作用します。 ただし、基本的に局所麻酔薬が届いている範囲にしか効果がありません。 |